レーザーと加速器によるX線,γ線生成
私たちは, 電子とレーザーの反応の1つであるレーザーコンプトン散乱(逆コンプトン散乱)による小型の高輝度X線・γ線源開発を行っています. X線・γ線の生成数を実用的な数まで増加させるために, 私たちの研究室では主に衝突に寄与するレーザー光の密度を増大させる研究を行っています.
レーザー光の密度を増大するために, レーザー蓄積共振器という装置の開発を行っています. レーザー蓄積共振器とは, 名前の通りレーザーを溜め込む合わせ鏡状の装置です. レーザー蓄積共振器を用いることで, 下記の2つが可能となります.
共振器内でレーザー光の強度を数100~数1000倍に増大する.
レーザー光の太さを数10μm(2σ)に絞る. (一般的な髪の毛の太さ70~100μm)
ただし, レーザー光をレーザー蓄積共振器に安定に溜めるには, レーザー蓄積共振器の長さを1nm以下の精度でコントロールする必要です。この困難を解消するために,新しいメカニズム自発共鳴型光共振器を開発しています。
この研究に携わると,
レーザー発振器・光学素子
の取扱いは勿論のこと, ヤル気とタイミング次第で
電子加速器の運転
生成されたX線・γ線の検出システム開発
新しいレーザー蓄積共振器の設計開発・加速器への設置
実験値と理論値比較など各種シミュレーション計算
と,幅広く経験することが出来ます.
また, この研究は国内外の他の研究機関と共同で行っており, 様々な方と議論を交わすことが出来ます.
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最終更新日: 2023/04/14